トルマリンの中でも最も高評価を受けているのが、パライバトルマリンであり1カラット単位の価格でも高価格な宝石となってます。

ネオンカラーのブルーと鮮明度の高さに特徴があり、特にブラジルのパライバ州とその近郊という、ごく限られた地域でのみ採掘され、色、つや、大きさなどに優れたトルマリンだけに付けられる特別な呼び名です。

1989年に初めてブラジルのパライバ州で発見された時は、同じような色合いのトルマリンが世界各地で採掘されていましたが、他の地域で産出されるトルマリンは、粒が小さく品質もよくなかったため、宝石としての価値が低く話題になりませんでしたが、パライバでは粒が大きく質の良いものが採れたため、個別に名称が与えられたといわれています。

パライバトルマリン特有のブルーは酸化クロムと銅の影響を強く受けたもので、酸化クロムが多いと青味が強くなり、銅が多いと緑色が強く出てしまうため、その両方がバランスよく含まれていないとこの色は出ないとされています。

「南の島の透き通った海の色」や「宇宙から見た地球の色」とも評されるほど美しいブルーの色は、ごく限られた地域のトルマリンにしか現れないのです。

しかし、同じような色のトルマリンがパライバ州の隣の州、リオ・グランデ州や海を隔てたアフリカのナイジュリアやモザンビークなどでも発見されており、それも含めて同じ名前で呼ばれる事もあります。